なんということでしょう、前々から色々格好良くて惚れていたファイスタに昨日あたりから取り掛かったら、その前から作っていたはずの耳ロボよりも先に完成してしまいました。
何故か2パターン分あるファイスタ、片方はテトさん+コハナちゃん、もう片方が・・・もう言わずもがなですね。
しかも前者より先に何故か後者が出来ました。と、いうか最初前者はコハナちゃんだけだったんですが後からテトさん混ぜました。
流れとしては
1.うわ、イモコの出番が3グラスでやたら多いのにコハナちゃんろくに歌ってねえ。
2.よし、ファイスタ歌わせてみよう。
3.おお、一部問題あるが多分大丈夫だろう。これで行こうか
4.テトさんに後ろからスリッパでぶん殴られた。
5.そういえばテトさんもろくに歌ったこと無いのか、ごめんよテトさん。
6.というわけで二人で河童巻き買ってきてくれ。
一部問題あるのは気のせい・・・じゃあないですね。
うちは何がおかしいのか、女声の出番が妙に少ないというか。他の家と比べて、うちのテトさんの出番の無さは異様ですね。(そもそもテトさんは歌わせるためにDLしたわけではないという噂)
橙屋DLした直後はまさかコハナちゃんじゃなくてイモコの出番が多くなるとは思わなかったものです。
追記で茶番。Camilaと栄一のはなし。
※注意
・いくらノーマルとはいえ、カップリングっぽいので苦手な方は全力で逃げてください。
・栄一にCamilaを合わせるという珍妙な人選をするのはうちだけなので、もう別物・うちの子として見てあげてください。というかむしろ舞台はうちです。
・他に需要が無いのは全く考えていません。
・なんというか・・・文章力が無い人が書いているので痛いかも。
覚悟が決まったら追記をドーン。
「はぁ・・・」
栄一は重い溜息を吐き出して椅子に腰をおろした。
時は空が暗く染まっていくさなかにある夕方。丁度、歌を歌い終わった所でこれからマスターと栄一が呼ぶ人間が最後のひと仕上げにかかるので、栄一のやることはそれでひと段落ついたところである。
マスターが自力で楽譜を作ったりすることが出来ないので、いつも他のカバーだというがどれも栄一には似つかわしくない曲ばかりでその都度心労が溜まるのであった。
「疲れた・・・」
すると、そっと彼の横からスゥと湯気を立てているココアが差し出された。
「有難う、カミラ」
疲れの滲む顔に柔らかな笑みを浮かべてココアを手にした。すると、カミラは何も言わずに微笑んだ。
「本当にいつも有難う」
「・・・・・・」
彼女は困ったように笑いながら首を横に振った。
「そうかな?俺はいつも君に感謝しているよ」
心から不思議そうに「そうかしら?」と言う様にカミラは首をかしげる。
その表情が何処か可愛らしかったので、栄一は思わず顔を綻ばせてカミラの頭をそっと・・・愛おしそうに、優しく撫でた。
「・・・!」
撫でられている彼女はくすぐったそうだったが、尚更可愛らしく思えたので栄一はまた撫でた。
ひとしきり撫でると、彼はココアを一口飲んでふぅ、と一息ついた。その表情は何処か哀しい。
「・・・?」
栄一の顔から何を感じ取ったのか、カミラは心配そうに栄一の顔を見つめる。
「大丈夫、大丈夫だよ・・・」
カミラにそう言い聞かせるが、心中は穏やかではない。
何故ならカミラは少し前から、「声」を一切出せなくなってしまっていたからだ。
栄一が彼女と歌ったのは二回だけだが、それでも彼女が家にやって来た時から声が、笑顔が、そして存在が愛おしく思えてならなかった。
前触れも何も無く、何故声が出せなくなってしまったのかは判らない。
それでも、彼女は周りに心配させないように気丈に振舞っていた。しかし、栄一は心を締め付けられる思いを感じていた。それは日に日に強くなる。
・・・と、思案に耽り過ぎたのか、気づいたらカミラが「どうしたの?」というように心配そうな顔で栄一の顔を覗き込んでいた。
「うわっ!ご、ごめん。考え事しすぎていたみたいだ」
「?」
「また・・・君と一緒に歌えればいいな、て思ったんだよ」
それは嘘ではない。カミラは哀しげな顔でテーブルの上に置いてあったメモ帳とペンを手に取った。
それらは声を出せなくなってしまったカミラの為にマスターが用意した意思疎通の手段だった。バイリンガルな彼女が幾ら日本語を話せるとはいえ、書くのはまだ得意ではないらしくせっせと拙い平仮名の文章を書く。
『うたえなくてめいわくしてる?』
所々、歪んで読みにくい字だが手短に書かれたその文章は栄一の心を鋭く刺した。
「し・・・してない!全然迷惑なんかじゃないよ・・・」
あまりにも不意に聞かれたことだったので、彼は動揺してしまった。
『わたしがうたえなくなってからエーイチげんきない』
カミラが歌えなくなってから一番落ち込んでいたのは栄一だった。
それでも、彼女の前では心配させることの無いように顔に出さないように努めていたが、それでも筒抜けだったらしい。
彼女を安心させようと言葉を探すがなかなかいい言葉は見つからない。あまりの自分の情けなさに栄一は心の中で溜息をついた。
『うたえないのにここにいていいの?』
栄一に突きつけられた字は最後のほうになるにつれて読むのが一瞬難しく思えるほどに歪んでいた。
そしてメモにぼとりと零れ落ちた水が字を滲ませ、更に歪めた。
「いいよ。少なくとも俺はここに居て欲しいと思っている」
『ほんとうに?』
メモを見せるカミラはぼろぼろと両目から涙を流していた。
「うん、本当さ」
そう言って栄一はすくっと椅子から立ち上がり、カミラを抱きしめた。
「・・・!?」
突然の行動にカミラは恥ずかしそうに顔を赤くしたが、栄一は離さず強く抱きしめる。
「俺はカミラが傍に居てくれるだけで幸せ、それじゃ駄目かな?」
「・・・」
一瞬きょとんとした表情を見せたが、すぐさまカミラは首を横に振った。
「そう、よかった」
安堵して栄一はほっと一息ついて笑った。それは何処までも柔らかくて優しい笑顔だった。
すると、つられてカミラも笑った。泣いて目を赤くしていたが、その綺麗な顔に浮かべた柔らかな笑みはカミラのものだった。
「えっと、その・・・カミラ・・・俺・・・」
ある言葉を口から紡ぎ出そうとしたが、それは口にするにはとても恥ずかしくなかなか言葉に出せない。
「?」
カミラはきょとんと栄一の顔を見る。
「俺、カミラのことがっ・・・!!」
その続きの言葉を声に出そうとした矢先のことであった。
「うーん・・・凄く、あの一帯が別世界ですね」
何処かから小さな呟き声が聞こえてきた。
「え、ええ!?」
誰かに会話が聞かれていたらしい。慌てて栄一はその声の主を探す。
その声の主は意外と早く見つかった・・・と、いうより部屋の前のあたりに固まって廊下から部屋を覗き込んでいたようだ。
「た、タヤ・・・聞いていたのか・・・?」
実際、タヤ以外にも話を聞いていた者はいた・・・否、栄一とカミラ以外のこの家にいるUTAU全員が揃って聞き耳を立てていたのだ。
見ると廊下側からモンが顔を覗き込ませ、その両手はイモコの頭をしっかり床に押さえつけていた。
そして、そのイモコの上にコハナとテトが座っていて、その数歩後ろに恥ずかしそうに顔を赤らめる栄二と、「やりますねぇ」と冷やかすタヤが立っていた。
「あーあー見つかっちまったぜ」
「・・・いいからモンは手をどけてくれ、そろそろ痛い」
「兄ちゃん恥ずかしいよ・・・」
「お腹減った」
「熱いな栄一」
皆、それぞれ勝手なことを言う。その声にはもう忍ぶ気をさらさら感じさせない。
「お・・・お・・・おまえらああああああああ!?どどどどど、何処から聞いてた・・・?」
「俺はカミラと一緒に歌いたいと言ったあたりから聞いていたぜ」
モンはびしっと親指を立てて言った。
「俺は部屋に入ろうとしたら中を見ていたモンに止められた」
モンに頭を押さえつけられている上にコハナとテトに座られてしまったイモコが無表情で言う。
「私はこの二人が部屋の前にへばりついていたので」
数歩後ろのタヤが片眼鏡をかけなおしながら言った。
「私はイモコが面白い体勢になっていたから。見ていたけどやるな栄一」
イモコの上に座っているコハナがしれっと言った。
「あたしはこの三馬鹿眼鏡が変な体勢でここにいたものだったからモンに聞いたらこのさまだよ!」
「プギャー!」と嫌な笑みを湛えながらテトが言った。
「・・・僕はテト姉ちゃんに呼ばれた。兄ちゃんが面白いことになっているから見てみろ・・・てさ」
栄二は露骨に恥ずかしそうに言った。
「てことは・・・み、見ていたのか?」
「おう、しっかり見届けたぜ!」
モンを筆頭とした六人に今までの一挙一動が見られていたことを思うと、一気に今までのことの恥ずかしさがこみ上げてきた。
「お、お、お ま え ら・・・」
ゆらりと栄一は六人のほうに歩み寄る。
「うわあ逃げろ!栄一が怒ったぞ!」
「てっしゅーう!!」
「わー兄ちゃんごめーん!!」
皆好き勝手言い残してそれぞれ何処かに散り散りに栄一の前から消えた。
「もう・・・こいつらは・・・」
傍に立っていたカミラはとても楽しそうに微笑んでいたが、栄一は恥ずかしさで耳まで真っ赤になっていた。
今にも自己嫌悪で床をゴロゴロと転げまわりだしそうだ。
「えっと・・・ごめん、カミラ・・・もういいや。今度言うよ・・・」
そう言って、栄一もまた何処かへ去ろうとした・・・が、カミラがその手を優しく掴んで引き止めた。
「どうしたの?」
尋ねるとカミラは笑って、メモを差し出した。
『ありがとう』
「いやいや・・・感謝されるようなことなんかしてないって・・・」
『わたしもエーイチがそばにいるだけでしあわせです』
その文章は一気に栄一の中の何かを温かく溶かした。
「・・・カミラ」
またカミラはせっせと文章を書いて栄一に見せてくれる。その様子もまた微笑ましくてつい栄一の顔が綻ぶ。
『またうたえたらいいね』
「うん、そうだね」
そして栄一は「有難う」と囁き、その場に座り込んだ。
『どこかにいくんじゃなかったの?』
「いいんだ、このままで」
「そう」と言う様にカミラは栄一の傍に座る。彼女の右手は栄一の左手を優しく握っていた。
結局二人はタヤが「晩御飯ですよー」と皆を呼び出すまでの間ずっとこのままだったらしいことは内緒だ。
+++あとがき。
長すぎたッ・・・!!うちのCamilaと栄一、ということでお願いします。
もう書いている奴も恥ずかしくなってきました。本当にうちのCamilaが歌ってくれない理由は謎のままです。
最新版DLしてみても上手くいきません。どうするべきか。
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