初めての動画を相方に見てもらった後、私はツッコミを食らいました。
「歌が出来ないのに何で喋らせられるんだよ」と。
喋りはノリと自分の耳を頼りにしています。やっぱり私が音感とかを掴めないので片言なうえに、一部がとても訛っています。
UTAUをDLして早数日、UTAUの本来の使用方法を忘れている白神で御座います。
せめて耳コピなる芸当が出来ればシャボン玉を歌わせたり、小さい秋を歌わせたりすることが出来るのですが困ったものです。喋りに走っていますが、本当は歌わせたいです・・・とても。
オリジナル曲を作る人も凄い、でもカバー曲を作る人も凄いと思います。カバーをやる人って皆耳コピなる芸当が出来るのでしょうか?
・・・そんな私、タヤさんとテトさんをDLした理由は両者共に男声・女声を兼ねられるからというものが一つあります。少なくとも喋るうえでは明らかに必要ない気がしますが。
もう少し慣れたらテトさんのジェンダー+30・・・テッドさんを投入したいと思っています。喋りだけどな!
むしろ画力も技術も追いつかないので実行こそしていませんが、タヤさんとテッドさんの会話(漫談?)が何故か脳内に存在しています。いつかやりたいです。
まず、まともに会話しているのを作るのが先ですが。
会話とか合唱とかってどう作るんでしょうか。私はそれすらも分からない阿呆なので、1つのファイルに二つの音声を会話させたが最後・・・意図せぬ音源が意図せぬところで喋るという事故をよく起こします。
だからテトさんの留守番トークが短いんです。本当はタヤさんがもっと喋っているはずでしたが、ワンフレーズだけの台詞以外・・・やり方が悪いのかテトさんが喋ってしまう現象になり、修正方法も分からず、何やっても直せなかったのでブッツリ切ってアップしたに至ります。
続きで二つ目の動画のテトさんの留守番の話です。
台詞だけだと味気ないので状況説明程度に文章足してみました。
動画だとかなり端折られているので本来やる予定だった会話で書いています。動画とあわせて見てもらえれば幸い。
「あ”~・・・ひーまー!!」
テトはリビングの真ん中、全ての鬱憤をこめるように叫びながらカーペットの上でごろごろ転がっていた。
今、テトを迎えたマスターである人間と、テトと同時期に迎えられたタヤは買い物に行っている。テトは「留守番宜しく」とマスターに頼まれたので留守番をしているが、何せ一人ぼっちなので退屈であること極まりない。
「ちくしょー帰ったらタヤで遊んでやるうううううう!!」
はっきり言うと八つ当たりだが、退屈で溜まったイライラの塊である今のテトには関係ない。
「そうだな~ツインテールにしたり、お団子もいいかも!」
最初は鬱憤で眉間に皺が寄っていたが、考えるにつれてみるみるうちに皺がなくなると同時にテトの表情が楽しそうになっていく。
「あとはー・・・」
「面白そうですね」
いきなりテトの右側から声をかけられた。
「でしょー?・・・・・・あれ?」
テトは笑いながら返事をした。が、しかしその後にある違和感に気づいて右を恐る恐る見た。
見ると、にっこり微笑みながらタヤが座っていた。
「て、えええええ!?タヤいたの!?」
「ええ、先程から。貴方がなにやら一人で喋っているので見ていました」
タヤは笑顔でしれっととんでもないことを言う。
「タヤ酷ッ!!声かけてくれたっていいじゃん!!」
タヤに聞かれていたと知った瞬間に恥ずかしくなったテトは急激に顔を真っ赤にして、ぽかすかと強くタヤの胸を叩く。テトが叩くたびに振動でタヤの片眼鏡がずれ落ちていく。
「痛っ、ちょ・・・」
思い切り叩いてくるテトに軽く抵抗の意思を見せながら、タヤは自分の後ろに置いてある長くて茶色い紙袋に手を伸ばす。
「恥ずかしい思いをさせてすみません、貴方に買って来たフランスパンをあげますのでお許しを」
左手の人差し指で片眼鏡を直しつつ、フランスパンの入った紙袋をテトに差し出す。
「美味しいフランスパンらしいですよ」
テトはまじまじと紙袋を見つめる。
しかも、焼きたてなのか紙袋の中から仄かに漂うパンの美味しそうな匂いがテトの鼻腔をくすぐる。
「どうですか?」
「・・・・・・許す」
テトはタヤの手から紙袋を取り、そして幸せそうに焼きたてのフランスパンを紙袋から出す。
フランスパンを食べる直前の段階まで踏んでちらと横を見ると、その様子を眺めるタヤと目が合った。
タヤは相変わらず微笑んでいる。見ていると、何処か裏の見えない微笑みに屈したような気がしてテトは途端に悔しくなった。
「た、食べたいからじゃないんだから!!」
先程以上に顔を真っ赤にして否定の言葉をかけたが、タヤには通用しないのか微笑みが崩れることは無かった。
「そうですか・・・まあ、許してもらえたようで何よりです」
ふう、と軽くため息つく。
「ハッピーバースデー、テトさん」
タヤの呟きは、フランスパンを幸せそうに頬張るテトに届くことはなかった。
--追記
二作目の動画はもともと、一作目の完成が遅くなったために、テト一周年もといUTAUの一周年を逃してしまったので急遽(?)作ったものでした。それにしてはテトさんがだいぶ可哀想ですが。
いまいち設定とか分からないので、白神のほうで変な設定とかが付いている気がしてなりません。
・・・と、文章を読んでもらえれば分かりますが本当はあの動画の終わりの台詞の後のほうでタヤさんがテトさんをフランスパンで懐柔していましたという話。